脳神経リハビリとは

脳の機能不全を改善し、
脳を本来の状態へ近づけるトレーニング

脳の機能不全を改善する機能改善リハビリテーション

脳に何かしらの理由から未発達な部分が残ると、脳は本来の力を十分に発揮できないだけでなく、本人の意識とは無関係にさまざまな行動が勝手に起きてしまいます。
そのため、脳の発達を促し本来の状態へと回復させていくリハビリが必要になりますが、その前に機能回復のリハビリを受け続けても疲れない脳へと鍛えることが重要です。
その体力がある脳の状態のことを「神経疲労を起こしにくい脳」といいます。
PLAYnで行う脳神経リハビリは、「神経疲労を起こしにくい脳」へと機能回復することからはじまります。その後、「不随意運動の統合(消去)」「環境整備による行動問題の消去と創造」「基礎的認知機能の習得」などを一人ひとりの症状や能力に合わせて段階的に行っていくことで、行動の問題を減らし、社会で生きていくための能力や行動習慣の習得に繋げていきます。

神経疲労を起こしにくい脳ほど、脳本来の力を発揮できる

神経疲労とは、脳の発達している細胞が未発達な細胞の分まで補って働くことで脳が疲れてしまうことをいいます。
「神経疲労」と「認知機能」(思考・判断・記憶などの脳機能)の関係を示した下の図によると、脳の各機能は単に並列的に存在するのではなく、階層構造的に捉えるべきで、ピラミッドのより下方に位置する神経心理学的機能が充分に働かないと、それより上位の機能を充分に発揮させることができないことを表しています。
つまり、最下方に位置する「神経疲労」が起こりにくいほど、より安定してその人本来が持つ脳の力(脳を使った行動)が発揮しやすくなるのです。

NewYork大学Rusk研究所の神経心理ピラミッド

神経疲労を起こしにくい脳をつくるには、意識的な行動が効果的

神経疲労を起こしにくい脳をつくるには、発達している細胞がより効率的に働くための新しい方法(神経回路)をつくり、その方法が十分に機能を果たすまで繰り返しトレーニングすることが必要になります。
「行動の種類」と「神経疲労」を示した下の図によると、自分の行動を意識的に行う場合は認知機能が十分に使われますが、自分の行動に対して無意識(今自分は何をしているのか認識していない状態)に行う場合、認知機能がほとんど使われません。また、意識的行動と無意識的行動を両方行う場合も、意識的行動のみよりも認知機能の値は低くなります。つまり、神経疲労を起こしにくい脳を保つには、意識的な行動をできるだけ毎日行うことが効果的なのです。
そのため、【何を行うかではなく、脳がどの状態で行うか】が最も重要になります。そして、「本人が意識的に行える脳を集中状態まで引き上げる」ことこそ、PLAYn独自のリハビリノウハウです。

トレーニング別の認知活動量の上下


能力や課題に合わせて、
段階的にトレーニングを進める。

PLAYnではトレーニングを目的別に最大3つの期間に分けてやり方を変えながら行います。
脳を正しく使い慣れていないお子さんが拒否を出しにくい流れで始められて、一人ひとりの特性や課題、環境の変化に合わせて、トレーニングの強度や内容など、やり方を変えながら徐々に目標とする自立的に生きる力を高めていきます。

導入期

リハビリ環境や内容の受入

負荷と時間は控えめに、これから続けて行くトレーニングに慣れて受け入れていきます。

問題の改善期期

問題の原因を改善

その人本来の力を発揮しやすくするために、神経疲労や原始反射に対するトレーニングをしていきます。

基礎能力の習得期

本来持った能力を高める

問題がある行動が出にくくなった後、脳機能を高めるために、負荷を高めたトレーニングを行います。

スケジュール

効果的に原因を改善し、能力を積み上げていくための理想の回数と時間。

当センターの機能回復訓練は、1回60分で、週2回以上を推奨しています。
これは、脳のメカニズムをもとに緻密に設定された回数と時間です。
機能回復訓練は毎日行うことで、脳の機能回復スピードは数倍になるため、最低でも週2回というスケジュールが神経疲労を起こしにくい脳を育てるために必要な頻度になります。
1回60分の支援時間も、神経疲労が蓄積しすぎて起こる癇癪などを防ぐPLAYnの理想とするトレーニングの実施数と休憩時間が考慮されています。

※60分の中には保護者さまへの支援フィードバックが含まれます

脳を育てるとは

脳は「適切な機能回復訓練の実施 ⇒ 神経疲労の発生」を繰り返すことで、脳内に新しい神経回路がつくられます。この神経回路をつくることを「神経疲労を起こしにくい脳を鍛える」といいます。神経回路はすぐに形成されるわけではなく、短い期間に何度も繰り返し行うことが必要とされている一方で、負荷を連続して受け続けると状態を悪化させていまします。そのためトレーニングにはこの形成過程を踏まえたスケジュールつくりと適切な休息が重要です。

マネジメント

細かく管理された「有効なトレーニング負荷」

トレーナーが利用者の特性や能力、その日の状態に合わせて機能回復訓練プログラムを設定。
1プログラムの反復回数も、脳の疲労度をこまめに確認しながらコントロールしていきます。
本人ができるレベルに合わせたプログラム難易度に設定した上で、疲労度の限界が近づいたら休息を入れるなど、自分で疲労感を訴えられない利用者でも、トレーナーのマネジメントによって安全かつ効果的に行うことができます。

サポート

「自分らしく生きる」を引き出す、周囲のサポート

問題行動の改善は、ご本人とトレーナーで取り組めますが、ご本人と周囲の環境の相互作用によって生まれる行動問題の解決は、ご家族や学校の先生などの協力で大きな効果が表れます。
「この子はきっとこう思っているからこの行動をしている」と周囲が思っていることの中には、ご本人の意思と異なる場合があるため、ご本人の行動を正確に理解するためには「ご本人が見て・聞いて・感じている世界」を知っておくことが肝心です。
PLAYnでは、ご本人が「自分らしく生きていく」ために必要な、ご本人理解を高めるペアレントトレーニングの開催なども不定期で用意しております。


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目的:不随意運動(原始反射)への理解

「足がつった」「ふくらはぎが肉離れになった」経験は、誰しも1度はあるはずです。こうした症状は「本人の意思とは無関係に発生」します。
同様に、脳が神経疲労を起こしてしまうと、本人がしたくなくても勝手に以下の動作が発生します。
・「顔がこわばったようにひきつる」
・「肩から腕にかけて跳ね上がる動作が出る」
・「髪などを指先でつまむ」
・「飛び跳ねる、歩き回る」
・「大きな声を出す」  など
脳の神経回路が誤作動を起こした動き(不随意運動)が出てしまいます。こうした「本人の意思とは無関係に起こる行動」には静養室で収まるまで放っておいても、それは本人が疲れ果ててしまっただけで解決したわけではありません。肉離れを解消するように、身体に入った力を放出するための専門的な施術が必要になります。

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目的:刺激過敏への理解

西洋の豪華な宮殿や一流ホテルのスイートルーム、特別公開されたお寺などに入ったときなど、「へぇー」「おぉー」と思いながらキョロキョロと空間を見渡してしまう人は多いと思います。普段見慣れないものや興味がそそられるもの(新しく強い刺激)が目の前に溢れてきたとき、人はそれらに眼を奪われ、隣の人の呼びかけが聞こえなくなったり、その空間に意識が吸い込まれていく感覚に陥るかと思います。
こうした刺激に対する反応の仕組みを知ることで、「なぜ初めての場所・人・モノ・ルールに対して過剰に反応(情動行動・回避行動)してしまうのか」「なぜ目線が1点に注意できず、すぐにあちこちに目移りしてしまうのか」という刺激に対する過敏性への理解を深めることできます。

もし、私達にとっては見慣れたありふれたものすべてが、その人にとってはキラキラと輝く貴重な宝石のようにすべてが見えていたとしたら、その人の世界の感じ方を少しは理解できそうではないですか?

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